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屋根塗装に意味はない?必要性はあるのか
2024年02月20日(火)
1.はじめに
「屋根塗装」と検索すると、検索候補に「屋根塗装 意味 ない」という文字を見かけた
実際に意味はないのでは?どういうこと?
と疑問を持つ方が多くいらっしゃいます。
では、実際に屋根塗装に意味はないのでしょうか。
そこで今回は、屋根塗装の意味と必要性について解説していきます!
2.屋根塗装に意味はない?
実は、屋根の素材や劣化状況によっては塗装の意味がなくなってしまいます。
例えば、劣化症状がなくメンテナンス不要の屋根、または劣化がひどく進み塗装ではメンテナンスが間に合わない場合は屋根塗装に意味がありません。
他にも、ノンアスベスト屋根への塗装も意味がありません。
塗装が必要ない屋根に塗装をしてしまうと、施工費が無駄になってしまうほか、状態が悪化してしまうこともあります。
そうすると、当然補修の必要性が発生し、費用も余分に増えてしまいます。
しかし、塗装でメンテナンスが可能な屋根については塗装が必要になってきます。
全ての屋根塗装に意味がないわけではありません。長持ちをさせるために必要な塗装もあります。
3.屋根塗装が必要な場合・必要ない場合
では、屋根塗装が必要な場合と必要ない場合についてを解説していきます。
前述したとおり、劣化状況と屋根の素材によって塗装の必要性が変わってきます。
①屋根の素材別
◇塗装が必要ない屋根素材
・ノンアスベスト屋根
・和瓦(粘土瓦・釉薬瓦・陶器瓦 等)
粘土が原材料の和瓦や、釉薬でコーティングされている釉薬瓦などは、塗装が必要ありません。
というのも、和瓦は塗装が必要ないほど防水性・耐久性が非常に高い特徴があるためです。
また、瓦は動きやすい性質や塗膜が付着しにくい性質があるために、塗装しても塗膜が剥がれやすい傾向があります。
・ノンアスベスト屋根
ノンアスベスト屋根とは、名前の通りアスベストが使用されていない屋根材(スレート瓦)を指します。
というのも、スレート瓦は本来アスベストを使用していますが、一時期アスベストの使用が規制されていた時期があります。
そこで販売されたのがこの屋根材です。
しかし、耐久性が低く強度の問題から、現在は販売が中止されています。
塗装しても層状に塗膜が剥がれてしまうため、塗装が不可能な屋根材です。
◇塗装が必要な屋根素材
・セメント屋根
・モニエル屋根
・金属屋根
・スレート瓦
スレート瓦は85%のセメントと15%繊維材料(石綿)が原材料の屋根材です。
防水性は非常に低く、工場出荷時には塗装が施されています。
そのため、上記の塗膜の耐候性がおよそ10年とされており定期的な塗装のメンテナンスが必要になります。
・セメント瓦
セメント瓦とは、セメントと川砂を1:2~1:3の割合で型に入れ成形し、塗装した屋根材です。
スレート瓦同様、瓦自体に防水性がなく工場出荷時に塗装が施されています。
そのため、塗装によるメンテナンスが必要になります。
・モニエル瓦
モニエル瓦はヨーロッパ発祥のセメント瓦の一種(乾式コンクリート瓦)です。
スレート瓦同様、瓦自体に防水性がなく工場出荷時に塗装が施されています。
そのため、塗装によるメンテナンスが必要になります。
・金属屋根
金属の瓦は、カバー工法によく使用される鋼板などの金属でできた瓦です。
「ガルバリウム鋼板は塗装が不要」と言われています。
しかし、定期的に塗装のメンテナンスを行わないと錆が発生してしまいます。
②屋根の劣化状態別
・塗装が必要ない
・屋根材が傷んでいる
・防水シートが傷んでいる
・野地板が腐食している
劣化があまり進行していない場合は、屋根の塗装が必要ありません。
しかし、屋根材や防水シートが傷んでいたり、野地板が腐食しているほど劣化症状が進行している場合は、塗装でのメンテナンスが不可能となります。
つまり、上記の状態になってしまうとカバー工法や葺き替え工事でないとメンテナンスが不可能になってしまうということです。
当然、費用は塗装より高くなってしまうため、そこまで劣化症状を進ませる前のメンテナンスが大切になってきます。
屋根カバー工法や葺き替え工法については、下記ブログにて詳しく解説しています!↓
・塗装が必要
・色褪せ、軽いひび割れ、コケの発生等の劣化症状がある
塗装の目安は、新築や前回の塗装から10年前後と言われております。
というのも、目立った劣化症状が出始めるのがおよそ10年経過した時点のためです。
代表的な劣化症状として、色褪せ・軽いひび割れ・コケ等が挙げられます。
上記の症状が出ていると、塗装が必要になってきます。
4.屋根塗装の必要性
屋根塗装の必要性については賛否が分かれます。
賛成派の意見としては
・屋根材の劣化を防ぎ長持ちさせる効果がある
反対派の意見としては、
・屋根に乗ることで屋根材を傷付ける
・放置していても劣化はそれほど進まない
とありますが、屋根材は当然放置していると必ず劣化が進みます。
塗装で済むはずだった屋根が、数年塗装を先送りにしたせいで劣化が進み、塗装では間に合わなくなってしまうケースも実際にあります。
塗装でメンテナンスが可能な範囲であれば、屋根塗装は必ず必要です。
5.まとめ
屋根塗装は、必要ある場合と必要のない場合に分かれます。
また余談となりますが、スレート屋根の場合は屋根塗装の回数は限られています。
というのも、塗装をしていても屋根材自体の寿命のために、将来的にはカバー工法など行わなくてはいけないからです。
そういったことが転じ、「屋根塗装に意味はない」となってしまったのかもしれませんね。
しかし、屋根塗装は建物自体を長持ちさせるためにも必要なものです。
塗装を行うべきか否かの判断は難しいため、まずは専門家に診断してもらうことをオススメします。
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